歯科コラム

日本は皆保険制度が充実しているため、虫歯や歯周病で歯の治療をする際に、国民健康保険や、お勤め先の保険を利用できます。これが、通常の保険診療です。保険診療は、自己負担の割合を抑えることができるため、比較的安価に治療を完了することができますが、治療に用いる材料が制限されています。

対して、自費診療では、治療費の全額が自己負担です。また、材料や薬剤も歯医者によって使用するものが異なるため、単純に被せ物１本といっても、それぞれの歯医者でお値段が異なります。

自費診療では、基本的に数万円~数十万円の負担が必要な場合があります。

インプラントが自費診療であることはご存知の方も多いのではないでしょうか。

実は、被せ物や詰め物、入れ歯の場合にも自費による治療が可能です。

被せ物や詰め物の場合、歯種（前歯、奥歯）によって保険診療では材質が決められていますが、自費診療であれば、セラミックを使用して奥歯に白い詰め物や被せ物を入れることも可能です。

また、奥歯では、保険診療の場合、金銀パラジウム合金による銀歯が選択されますが、身体への安全性がより高い金合金を選択することも可能です。

入れ歯の場合には、金属のバネをつけないノンクラスプデンチャーや、金属床（きんぞくしょう）といって入れ歯の厚みをなくし、異物感を軽減した入れ歯などが挙げられます。その他にも、自費の入れ歯では、設計にも制限がないため、磁石を取り入れるなど、外れにくく安定した入れ歯を作ることが可能です。

補綴治療を行う際に、自費治療を選択するには、歯医者がきちんとお口の状態を診査し、良好な予後が想定できる場合に選択することをおすすめします。

それから大切なことは、せっかく費用や時間をかけて行う自費診療であれば、十分な満足度の高い補綴物となることが大切です。そのためには、自費治療の補綴物について、多くの経験を積んだ歯医者に処置を依頼することが大切です。

今回は、自費診療の補綴治療について簡単にご紹介いたしました。