歯科コラム

虫歯で歯を大きく削った際には、被せ物が必要です。

被せ物治療を保険内で行う場合、奥歯の場合、多くは全部鋳造冠と呼ばれる銀歯が選択されてきました。

今回は、奥歯の治療で選択されることが増えてきたフルジルコニアについてご紹介いたします。フルジルコニアによる治療は、保険外の診療のため、歯医者によっては行っていない場合があります。当院は、フルジルコニア治療を多く経験している歯医者ですので、ぜひ参考にしてみてください。

フルジルコニアによる被せ物のいくつかのメリットについてご紹介いたします。

① 優れた強度
ジルコニアは、天然ダイヤモンド次いで硬い物質です。大きな咬合力のかかる奥歯でも被せ物として十分に機能し、破損することなく使用できます。

② 優れた審美性
全部鋳造冠の金属色と比べて、審美性に優れたフルジルコニアは、歯に類似した色調を再現できます。透明感もあるため、歯のツヤを再現できます。

③ 生体親和性に優れる
ジルコニアは、インプラントにも用いられるように、生体において悪影響を及ぼすことの少ない素材です。

④ 金属アレルギー
フルジルコニアの場合、金属を含まないため金属アレルギーのある方でも使用できます。金属の経年劣化により、将来的に口腔内に金属が析出し、新たに金属アレルギーになるリスクも防止することができます。

⑤ 歯肉の黒ずみがない
フルジルコニアの場合、経年劣化によって金属成分が口腔内に析出することがないため、歯肉が黒ずむことがありません。

⑥ 被せ物の変色がない
ジルコニアは、レジンのように、素材の吸水性により経年劣化によって変色することがありません。

⑦ 口腔衛生に優れる
表面にプラークが蓄積しにくいため、口腔衛生に優れます。結果として、2次カリエスと言って再度虫歯になるリスクや、歯周病のリスクを減少させることができます。